FXのリスク
FXにはたくさんのメリットがありますが、同時にデメリット、リスクもあります。すべてのメリットにはリスクが隠れていると思っていいでしょう。
為替変動のリスク
通貨を取引する際、自分が持っている通貨が買った時より高くなっていれば、利益(為替差益)を得ることができます。しかし逆に安くなっていれば損失(為替差損)を被ることになります。
たとえば、為替レートが1ドル100円の時に、10万円のドル(1,000ドル)を買ったとします。しかし、それを円に戻す際、為替レートが1ドル90円に変動していると、取引しても9万円にしかなりません。ここで1万円の為替差損が生まれるわけです。
購入時期を分散させる
レバレッジによるリスク
少額の証拠金でも、数倍~数百倍のレバレッジをかけて、大きな取引ができるのがFXの魅力のひとつですが、為替差益がレバレッジ分倍増するように、為替差損も同じように倍増していきます。
たとえば、10万円の証拠金で、10倍のレバレッジをかけて100万円として取引をしたとします。1ドル100円のレートでドルを買い、1万ドルをポジションとして持っていて、1ドル95円でその1万ドルを売ると、95万円になります。レバレッジを10倍に設定したがために、5万円の為替差損を被ったことになります。
レバレッジがかかっていると、何倍もの利益が望めるかわりに、何倍ものマイナスを出してしまうこともあるわけです。
初心者のうちはレバレッジを低めに設定する
レバレッジとは
マージンコール、ロスカットによるリスク
FXには、証拠金を上回る損失を防ぐために、マージンコールやロスカットというルールがあります。
現在の含み損(現在のレートで決済した場合の損失)を証拠金から差し引いた証拠金残高が、取引に必要な証拠金の50%程度まで減ると、投資家に連絡がいきます。これをマージンコールといいます。
マージンコールがあったにも関わらず状況が改善されなかったり、あらかじめ設定された必要証拠金維持率(30%程度)を割り込んだ場合は、証拠金がマイナスになるのを防ぐため、強制的に現在のポジションが決済されます。意図しないタイミングでも自動的に強制決済されるので、証拠金の大半を失うことになります。
証拠金の金額に余裕を持った取引をする
マージンコールとは
ロスカットとは
(マージンコールやロスカットの設定は取引会社によって異なります)
金利変動によるスワップポイントのリスク
FXでは通貨間の金利差によって、スワップポイントが受け取れます。しかし、金利が変動して高金利だったはずの通貨の金利が安くなると、スワップポイントは少なくなったり、マイナスに転じてしまうことがあります。
金利をこまめにチェックする
政情や財政状況によるリスク
購入した通貨の国の情勢は、とても重要です。いくら金利が高く、魅力的な通貨だとしても、その国の信用度が低かったり、政情や財政状況が不安定だったりすると、暴落の恐れがあり、リスキーだといえます。これをカントリーリスクといいます。
通貨を分散させる
テロや戦争、政策変更などのリスク
また政情が安定していても、テロや戦争、政策の変更、経済指標の発表など、特殊な状況下では、為替レートが短期間のうちに激しく動くことがあります。これを地政学的リスクといいます。
中立国の通貨に避難する
決済ができないリスク
取引量が少ないマイナーな通貨の場合、主要な市場が祝日だったり、テロが起こったりすることで、希望するタイミングで決済できないことがあります。これを流動性のリスクといいます。マイナーな通貨は、新聞やテレビでその国の情報がわかりづらく、これもリスクのひとつといえます。
マイナーな通貨は避ける
ネット取引のリスク
インターネットでの取引の場合、売買注文の入力ミスなどで誤注文してしまい、意図しないレートで取引が成立してしまう可能性があります。またパスワードなどが漏洩して、第三者に悪用されてしまうことも考えられます。
注文内容の確認、個人情報の徹底管理
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